架空のVtuberが語る、日本の名曲(戦後~1969年)

小説

TS逆行転生美少女パクリエイターはコミュ障なのでVtuberになる 第2話

2018年9月

「初めまして!新人Vtuberの並平世界<ナミヒラセカイ>です。私は平行世界からこの世界やってきました!平行世界とこの世界ではサブカルチャーの流行は同じですが中身が全然違うんですよ。平行世界で有名だった曲や漫画、アニメ、ドラマなどがこの世界には無く、平行世界になかったものが有名なんですよね。

皆さんには平行世界の漫画やアニメ、ゲームなんかを紹介したいんですが、生憎この世界に持ち込めたのは私の記憶のみ。そこで、音楽なら再現が比較的簡単なので、これから私が演奏&歌った曲を投稿していきます。そして、皆さんに平行世界の名曲を紹介していこうと思います!よろしくお願いします!」

ふう、TAKE3にしてようやく自己紹介動画を撮り終えたぜ…

「とうとうこの時が来た。世間が私という天才を認識する時がっ!!」(デジャヴ)

投稿!!ポチっとなっ

Vtuberになろうと決めて数ヶ月。3Dモデリングやモーションキャプチャーなど色々勉強と作成と行って、さらに動画のネタになる曲を作って、ついにVtuberデビューを果たした!Vtuber名は並平世界。かなり安易なネーミングだけど、まあまあ気に入っている。

設定はサブカルチャーの異なる平行世界からやってきた17歳の美少女(事実)。
配信内容は曲を流しながらその曲についての情報や感想を話す曲紹介動画を投稿して、曲紹介動画で紹介した曲の動画(Vtuberの私が演奏したり歌っているのみの動画。Music Videoは作らない!なぜなら面倒くさいから!)を1曲ずつ投稿していくことにする。

え?ライブ配信しないのかって?
…………そ、そのうちな、そのうち…

そ、それはともかく、曲は1週間に10曲を目途に投稿していく。こんな頭おかしいペースでも2年は持つのだ。なぜなら後はボーカルをつけるだけのカラオケ状態のストックが1000曲以上あるから!

さらに、年代順に紹介して平行世界の日本の音楽史を紹介していこう。前世のヒキニート時代に音楽ブログ作ろうとして、音楽史やら各年代のヒット曲など色々調べまくったり、名曲と言われる曲を新旧問わず聞きまくってたりしてたからな。その頃の記憶を完全記憶能力で取り出せば曲も作れるし話題には事欠かない。

これで勝つる。いやバズる!(確信)

ま、まあ仮にバズらなくても1週間に10曲という頭おかしいペースでクオリティの高い名曲を投稿し続けていればいずれ話題になってバズるのは間違いないのだ。うん。

まずは戦後から1970年までの曲だな。70年代以降はかなり大衆音楽が発展していて今聴いても名曲と言える曲がけっこうあるけど、戦後から70年代までは演歌や歌謡曲が主なので現代のポップスに慣れた若者には刺さらないだろう。一応前世で調べて聴こうとしたけど、大体の曲は途中で聴くのやめたから再現できない。いいと思ったのは坂本九の曲とあと何曲かって感じだなあ(テレビやCM、カバーで聴いたことあるからかもだけど)。70年代まではさらっと10曲くらいで流そう。

「はい、というわけで今回から平行世界の名曲を紹介していきます。年代順に紹介していくつもりですが、基本的に情報源は私の記憶のみなので趣味嗜好が偏っている可能性がありますのでご了承ください。今回はなんと戦後、つまり1940年代後半から1960年代後半までの名曲10曲を紹介したいと思います。約25年分で10曲しかないのですが、この辺の時代の曲はあまり聴いたことがないので…

まずは1曲目『リンゴの唄 – 並木路子』1946年の曲です。聴いてください。

りんごの唄 並木路子

はい、この曲は戦後のヒット曲第1号となった楽曲ですね。敗戦後の暗い世の中で打ちひしがれた人々に明るくさわやかな歌声がしみわたり、空前の大ヒットとなりました。1947年末までの2年間に12万5000枚を売り上げたらしいです。

次に2曲目『東京ブギウギ – 笠置シヅ子』1948年の曲です。

東京ブギウギ

ブギのリズムによる日本の歌謡曲であり、アメリカ産ポップスの日本化の原点ですね。

3曲目『東京キッド – 美空ひばり』1950年の曲です。

東京キッド (美空ひばり)

12歳でデビューして天才少女歌手と謳われて以後、歌謡曲・映画・舞台などで活躍し自他共に「歌謡界の女王」と認める存在となった美空ひばりの初期の代表曲です。

4曲目『上を向いて歩こう – 坂本九』1961年の曲です。

Sukiyaki – 上を向いて歩こう (Kyū Sakamoto, 坂本 九)

発売から3か月で30万枚を突破したヒット曲です。さらに1962年、ヨーロッパでこの曲が紹介され、大ヒットしました。そして1963年、アメリカでレコードが発売されると、4週連続1位となりました。現在でも日本人のみならずアジア圏歌手唯一となるシングル週間1位の獲得です。

5曲目『いつでも夢を – 橋幸夫・吉永小百合』1962年の曲です。

橋幸夫・吉永小百合 / いつでも夢を

発売から1ヶ月で30万枚という驚異的な記録で、さらに半年すぎた翌年には100万枚を突破し、累計売上は260万枚の大ヒット曲です。この楽曲は第4回日本レコード大賞の大賞を受賞し、1962年、高度成長期を象徴する楽曲になりました。

6曲目『恋のバカンス – ザ・ピーナッツ』1963年の曲です。

ザ・ピーナッツ 恋のバカンス

この曲を、日本製だと思わず、輸入品、つまり海外のヒット曲のカバーだと信じていた人もいたようです。

7曲目『見上げてごらん夜の星を – 坂本九』1963年の曲です。

見上げてごらん夜の星を(坂本九)

第5回レコード大賞作曲賞受賞、多数のアーティストにカバーされた名曲です。

8曲目『明日があるさ – 坂本九』1963年の曲です。

坂本九 明日があるさ

自分に自信が持てず、意中の女性に恋心を打ち明けられないにもかかわらず、前向きに日々を過ごす男子学生の思いをコミカルに表現し、当時80万枚以上のセールスを記録した名曲です。その後、数多くのアーティストにカバーされました。

9曲目『真赤な太陽 – 美空ひばり』1967年の曲です。

美空ひばり with ブルー・コメッツ Blue Comets/真赤な太陽Makkana Taiyō(1967年)

このころはグループ・サウンズ全盛期で、グループ・サウンズの雰囲気を強調し、140万枚突破の大ヒット曲になりました。

10曲目『悲しくてやりきれない – ザ・フォーク・クルセダーズ』1968年の曲です。

「悲しくてやりきれない ザ」・フォーク・クルセダーズ(The Folk Crusaders)

1960年代末、若者の多くはフォークにはまっていました。そんな一大フォーク・ブームの中心がザ・フォーク・クルセダーズでした。

というわけで、平行世界の戦後から1960年代後半までの名曲10曲でした。
ではまた次回!」

うーん、曲紹介動画撮ってみたけど、これは…
動画としてつまらなさすぎる…。一応メインは楽曲なのでこれでもいいと思うけど、もうちょっとテンション上げたほうがいいのかな。「世界の平行世界音楽史講座!はっじまーるよー!」みたいな。…うん、無理だ。

そもそもVtuberになるための勉強はしたけどVtuber業界のことあまり知らないんだよなー、前世でもあんまり興味なかったし。私みたいなVtuberいるのか?シンガーソングライター系Vtuber…

ていうかこの世界の人から見たら私は、自作の曲に色々設定付けて「名曲です」「大ヒット曲です」とか言ってるやべー奴なんだよな…

うん、考えないようにしよう。

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さて、どれだけバズるか見ものだぜっ!

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